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FeRAMの放射線滅菌管理用タグでの採用事例

滅菌と共存できるメモリ:
医療現場に最適な選択肢

放射線滅菌管理用タグにおけるFeRAMの活用

ガンマ線や電子線のような放射線滅菌方法は、温度を上昇させることなく安全に細菌を死滅させることができる技術です。ガンマ線は優れた透過能力を持ち、包装への制約が少なく、線量変動も少ないため、幅広い製品の滅菌に適しています。FeRAMを搭載したRFIDは、医療・医薬品分野における業務効率の向上に貢献します。

耐放射線性とメモリ

耐放射線性は、メモリの動作原理によって異なります。FeRAMは強誘電体材料に基づく分極を用いてデータを保存するため、耐放射線用の設計にはなっていなくても原理的に放射線による電荷移動や構造損傷に対して高い耐性を持っています。

EEPROMの場合、データはフローティングゲートに蓄積された電荷に基づいて保存されます。しかし、この電荷は放射線下で不安定になり、データの損失や破損を引き起こすため、耐放射線性が低くなります。

放射線滅菌に適した材料

放射線滅菌は以下のような様々な材料に適用可能な滅菌法です。

  • 内部に空洞(密閉された領域)がある製品
  • 金属製品(インプラントなど)
  • 医療機器(例:注射器、キット、手袋)
  • 医薬品・化粧品用の粉末または液体原料
  • 金属、ガラス、ゴム、ロール状製品
  • 滅菌バッグ、ポーチ、スパウト、血清
輸液バッグインプラント/人工関節

FeRAM利用のメリット

FeRAMは原理的に優れた耐放射線性を持つため、ガンマ線や電子線による滅菌作業を受けてもデータが失われません。この特性により、FeRAMを搭載したRFIDは、医療・医薬品分野における管理業務の効率を大幅に向上させることができます。(特別に耐放射線用の設計をおこなっている製品ではありません)

RFIDタグは、製品の製造から廃棄までの全工程で正確な追跡とトレーサビリティに使用できます。これにより、製品履歴の正確な追跡が可能になり、品質管理と安全性が向上します。

推奨製品

MB89R118C1-DIAP15

ユーザーメモリ:2000Byte
入力容量:24pF
メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC 15693, ISO/IEC18000-3 (Mode1)
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MB89R118C2-DIAP15

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入力容量:96pF
メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC 15693, ISO/IEC18000-3 (Mode1)
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MB89R119B1-DIAP15

ユーザーメモリ:232Byte
入力容量:24pF
メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC 15693, ISO/IEC18000-3 (Mode1)
データシート

MB89R119B2-DIAP15

ユーザーメモリ:232Byte
入力容量:96pF
メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC 15693, ISO/IEC18000-3 (Mode1)
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MB89R112A1-DIAP15

ユーザーメモリ:8192Byte
入力容量:23pF
メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC 15693, ISO/IEC18000-3 (Mode1)
データシート

MB89R112A2-DIAP15

ユーザーメモリ:8192Byte
入力容量:96PF
メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC 15693, ISO/IEC18000-3 (Mode1)
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MB97R8050-DIAP15

メモリタイプ:FeRAM
通信プロトコル:ISO/IEC18000-63 EPC C1G2 Ver.1.2.0
データシート

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